第11期 3回目 『情報社会の新スポーツ「eスポーツ」とこころやすく生きる知恵』

6月21日(土)、丸森復興分校 第11期 3回目授業を開催しました。
『情報社会の新スポーツ「Eスポーツ」とこころやすく生きる知恵』
『インバウンド富裕層はどうやって人気の旅行地を発見し、広めるのか?〜子連れ旅ママ・通訳案内士の目線から見た「地域が世界に届く」ためのヒント〜』

今回は丸森復興分校でも初となる「耕野まちづくりセンター」での開催となりました。

ホームルームでは、校歌斉唱、教頭先生のお話に続き生徒会報告。
ボランティア部の活動報告やちば銚子熱中小へのパスポート参加報告、そしてのと熱中授業の報告などが行われました。

1時間目は「eスポーツプロデューサー」の犬飼博士先生による授業。
今やオリンピックが開催されるまでに発展してきた「eスポーツ」をテーマに、犬飼先生が取り組まれている「未来の運動会プロジェクト」についてもお話しいただきました。

eスポーツと聞くと、ゲームの大会や競技を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、授業ではそれをもっと広い視点から捉え直しました。

犬飼先生は、スポーツや遊びは時代の技術や仕事の変化とともに生まれてきたものであり、コンピューターが身近な道具となった現代において、eスポーツが生まれるのは自然な流れだと説明されました。
狩猟や農耕の時代から、工業化、情報化へと社会が移り変わる中で、人はその時代ならではの「遊び」や「競技」をつくってきたことを、分かりやすい例とともに紹介してくださいました。

また、これからの時代は「用意されたスポーツを楽しむ」だけでなく、「自分たちでルールや場をつくる」ことが大切になるというお話も印象的でした。未来の運動会や、年齢や体力に関係なく参加できる競技のアイデアなど、聞いているだけでワクワクする内容が次々と紹介され、参加者も新しい視点でスポーツや遊びを考える時間となりました。
ゲームやスポーツを通して、人と人がつながり、新しい出来事が生まれていく。そんな可能性を感じられる時間となりました。

2時間目は、通訳案内士の松澤亜美先生に「インバウンド富裕層はどのように旅先を見つけ、行動しているのか」をテーマにお話しいただきました。

コロナ後、訪日観光は急速に回復し、特に高級宿泊施設を中心としたラグジュアリー層の動きが目立っています。
人数は少なくても消費額が大きい富裕層の存在は、日本、そして地方にとって大きな可能性を秘めていることが紹介されました。

富裕層が重視するポイントとして、ガイド付きでの移動、個別にカスタマイズされた旅程、職人技や文化に触れる体験、そしてサステナビリティへの配慮などが挙げられました。
また、旅先の選び方も変化しており、今は「検索する」よりも、InstagramやTikTok、YouTubeなどのSNSで偶然“発見”されることが出発点になるケースが多いそうです。旅行者はそこで興味を持ち、口コミやレビューを確認しながら計画を深めていきます。

授業後半には、直島・瀬戸内の事例をもとに、英語情報の充実や情報更新、アクセスの分かりやすさが「選ばれる地域」になるための重要な条件であることを教えていただきました。
受け入れ面では、言語対応や食の配慮、歩きやすさ、家族で楽しめる体験、地域との交流といった“安心・快適さ”が欠かせないとのこと。

AIや翻訳技術が進化する今だからこそ、地域ならではの体験をどう設計し、どう伝え続けるかが問われている——そんな示唆に富んだ学びの時間となりました。

2人の先生による授業もあっという間に時間が過ぎていき、今回も学びの多い時間となりました。
犬飼先生、松澤先生、ありがとうございました。

次回は7月19日(土)に開催します。
丸森復興分校には2度目の登壇となる、校條諭先生による授業です。
お楽しみに!

タイトルとURLをコピーしました