第11期 5回目授業

『祭を介した人のつながり』

8月16日(土)、丸森復興分校 第11期 5回目授業 を開催しました。
今回の会場は初開催となる、不動尊公園の敷地内にある「天水舎」で開催しました。

ホームルームでは、校歌斉唱、教頭先生のお話に続き、来春開校する「みやぎ美里熱中小学校」の事務局の皆様からもご挨拶もいただきました。宮城県内では2校目の熱中小学校開校となります。

今回の講師は、地元講師としてお隣の福島県浪江町から 葛西 優香 先生をお迎えしての授業です。
葛西先生は浪江町をはじめとする被災地で、文化・防災・まちづくりを横断する実践と研究に取り組んでおり、自身も2021年に浪江町に移住し、防災や地域づくり、伝統文化の継承といったことに取り組まれております。

講義の中心となったのは、「境界(ボーダー)」という視点でした。被災地には、戻った人・戻らない人、移住者、研究者など、立場の異なる人たちが同時に存在し、知らず知らずのうちに心の境界が生まれます。
葛西先生は、こうした境界は無理に壊すものではなく、「じわじわと滲ませていく」ことが大切だと語りました。
その役割を果たすのが「祭り」です。祭りは、参加の仕方に幅があり、中心で担う人、準備を手伝う人、当日だけ関わる人など、さまざまな関わり方が許されます。その中で自然な会話や顔の見える関係が生まれ、気づけば言葉や距離感が変わっていく。
浪江町では、祭りの復活をきっかけに「誰がどこに住んでいるのか分からない」という現実が可視化され、名簿づくりや地区防災計画へと発展した事例も紹介されました。

また、伝統的な祭りだけでなく、太鼓などの趣味活動も、属性を超えたつながりを生む重要な場として取り上げられました。叩いている間は「地元」や「移住者」といった立場が消え、同じ時間を共有する仲間になる。その経験が、いざという時の助け合いにつながるという視点は、多くの示唆を与えてくれました。

今回の授業は、祭りを「楽しい行事」としてだけでなく、地域のつながりや防災を支える基盤として捉え直す機会となりました。人を無理に巻き込まない、関わりの“層”を大切にするという考え方は、丸森での取り組みにも活かせる学びとして、参加者の心に深く残る授業となりました。

葛西先生、丸森までお越しいただきありがとうございました。
次回の授業は9月20日(土)にオープンスクールとして開催します。
次の授業もお楽しみに!

タイトルとURLをコピーしました